勉強が好きになった長男
「計画」と「段取り」で
勉強の習慣が身につく!
勉強に無関心だった息子が
「勉強の習慣化」に成功したお話です。
岡田泰子さん(仮名・群馬県) 長男・亮太さん(仮名・小5)
勉強に無関心な長男
わが家の長男亮太は、小学校入学当初から勉強にはまったくと言っていいほど無関心。学校から帰るとすぐに遊びに出かけ、家では好きなテレビアニメばかり見ています。
対照的に、2つ上の長女は、もともと勉強にもスポーツにも意欲的で親が何も言わなくても自分から進んでやるタイプです。
「勉強をする、しないは、その子の資質の問題ね。本人に意欲がなければどうにもならないわ……。」
日頃からそう思っていた私は、それぞれの子の自主性にまかせて、結局、亮太をほったらかしていました。とはいえ、ランドセルに入れっぱなしのテストを見つけたりすると、思わず「テレビばっかり見てるからこんな点数を取るのよ! もうテレビは見せないわよ!」などと叱ってしまいます。しかし、たまに「勉強しなさい」と言っても、亮太の意欲が湧いてくるわけでもありません。
子供の将来が不安に……
そして、亮太が小学4年生になった春、私はパートの仕事を始めました。職場には、中高生の子供を持つお母さんも何人かいて、休み時間にはお互いの子供の話になりました。
「うちの子ったら、もう高校受験も近いのに、勉強の仕方がわからないなんて言うのよ……」
「うちの子は小さい頃から勉強をサボっていたせいで、将来の選択肢が狭まっちゃった感じ。後悔してるわ……」
そんな会話を耳にしているうちに、私は内心、心配がふくらんできてたまりませんでした。(亮太も、このままだといつかきっと後悔する。今、私がやるべきことは、亮太の長い将来を考えて学習の習慣を身につけさせてあげることではないかしら……)
そう考え、これまでの放任の態度を反省しました。亮太に「勉強しなさい」と言う前に、私自身が勉強の大切さを腑に落とし、それを亮太に伝えることが先決だと思ったのです。
勉強は「計画」と「段取り」!
そして、亮太が5年に進級する直前のある日。
「亮太、勉強は大切なのよ。子供の頃から努力して勉強すれば、将来必ず役に立つのよ」
私は穏やかに話を始めました。そして、「学校の勉強がわからない」と言う亮太に、「やったらできるようになるから。お母さんといっしょにやってみない?」と聞くと、「うん」と素直に答えます。
そこで、二人でよく話し合い、家庭学習の段取りを決めました。夕方5時から6時は、亮太一人で宿題をし、私は8時までに家事をやり終えます。8時から9時半までは、亮太の勉強を見ることにしました。
ところが、勉強を始めてすぐに、4年生までの基礎が身についていないことがわかりました。それが、今現在の勉強の障害になっているのです。たとえば、分数のたし算ひき算は、4年生で習った分数の意味と種類をしっかり理解していないと解けないわけです。そこで、4年生の算数の教科書を出してきて、まずは分数の基礎をしっかりとおぼえ直すことにしました。
この経験から、金曜日の夜には、学校から持ち帰る翌週の「学習予定表」を見ながら、一週間の勉強計画を立てることにしました。翌週に苦手な範囲があれば、土日は3・4年生にさかのぼって復習します。
こうして、勉強の進め方や段取りをよく考えながら親子で学習計画を立て、毎日実行する。これを毎週くり返すことで、だんだんと基礎学力が定着し、学校での勉強もよく理解できるようになっていきました。
「努力ってすばらしいね!」
家庭学習を始めると、「コツコツと粘り強くがんばれる」という亮太の良さが、だんだん見えてきました。
そして、3カ月が過ぎたある日、亮太は算数のテストで100点を取って帰ってきました。
「努力するってすばらしいねえ、亮太!」
「うん、そうだね!」
大川隆法総裁先生の書籍『青春の原点』第3章「努力の意味」のなかに、「勉強より遊ぶほうが楽しいだろう。しかし、将来のために勉強すること、子供時代に〈学ぶ訓練〉をしておくことはとても大切だ」とあります。
これからも、努力して学ぶことに喜びを感じながら、私も息子といっしょにがんばっていきたいと思います。