いじめと不登校を乗り越え

生まれ変わった息子

―親子で受けた研修と祈願で起きた奇跡―

 

高橋由美子さん(仮名・神奈川県) 晃くん(仮名・小6)

 



 

「不安神経症」との診断

 

「行ってきます」

 

長男(あきら)の元気な登校姿を見るのは、半年ぶりです。半年前には、とても考えられないことでした。

 

小学校6年生だった晃へのいじめが分かったのは、5年生の2学期でした。ある日、それまで学校を休んだことがない息子が熱を出し、薬を飲んでも下がらず、心療内科を紹介されました。

 

病院では、「不安神経症」という診断を受け、医者から「息子さんは、軽いウツ状態ですね」と言われたのです。

 

晃は、目はうつろで体調もすぐれない状態が続き、学校にも全く行けなくなってしまいました。夜眠っていても、突然飛び起きて大声で騒いだり、やっと寝付いたかと思うとしくしく泣き出したりと、不安定な心の状態は、誰の目にも分かるほどになっていました。

 

思えば、5年生の新学期が始まった頃から、クラスでの友だち関係がなんとなくうまくいっていない様子でした。先生に相談すると、「分かりました。注意してみます」という返事でした。私は、子ども同士の些細(さ さい)なトラブルだろうと思っていたのです。

 

 

陰湿ないじめの実態

 

 ある日「もう、無理に学校に行かなくてもいいから、何があったのか話してくれる?」

 

私の問いに、息子はポツリポツリと、これまで我慢してきたいじめの実態を話し出しました。その内容は、他愛のないからかいから始まり、耳を疑うような陰湿なことまで……。1学期から始まった息子へのいじめがどんどんエスカレートしていたことが分かりました。

 

体が大きく、すでに身長は165㎝ありました。発育の早い晃に興味を持った数人のクラスメートが「驚(おどろ)筋肉!」などと悪意を持って、からかい始めそうです。

 

 それを機に、筆箱がゴミ箱に捨てられていたり、机にしまったはずのプリントがなくなって忘れ物扱いにされたり、性的なあだなをつけられたり、トイレを(のぞ)かれたりと、これまでのことを気持ちを振り絞りながら話してくれました。

 

 

怒りがこみ上げてくる

 

私は、何カ月もの間そんな扱いを受け、悲しくて(くや)しくて(つら)い毎日だった晃の気持ちを思うと涙が止まりませんでした。

 

同時に、いじめた側の子どもや、何の解決もできない教師への怒りがこみ上げてきました。

 

息子は、学校の話をすると熱が出てしまい外出を(こわ)がる状態が続きました。学校には、いじめ解決のための要望を出すなど、NPО「いじめから子供を守ろう! ネットワーク」の協力も得て、私としてもできるだけのことをしていきました。

 

1カ月、幸福の科学の不登校児支援スクール「ネバーマインド」に通うことに。息子にしかない長所を()め、認めてくれたネバーマインドで、晃は少しずつ心を開いていき、次第に自信を取り戻していきました。

 

 

心を見つめ、子育てを見直す

 

その後、私は、幸福の科学の精舎で研修を受けることに。そして、この研修が、私たち親子を大きく変え、新しい人生を歩み出すきっかけとなったのです。

 

研修は、私自身の苦しみを見つめ直し、今まで気づけなかったことを掘り起こす機会になりました。自分の子育ても、改めて反省できたのです。

 

晃は、体は大きいのですが、優しく(おだ)やかで、とても大人しいタイプです。でも私には、昔から「子どもはこうであって当たり前」という思いが強くありました。そのせいで、どうしてもスパルタ的に(きた)えていく気持ちが抜けず、子どもを責めたり裁いたりしてしまっていたのです。

 

さらに、心の中は、学校やいじめをした相手に対しての恨み心や、「絶対許さない」という攻撃的な戦いの気持ちでいっぱいでした。こちらがそんな思いでは、相手からも反発心が起こるだけ。息子にとってはマイナスにしかならないと気づけたのです。自分の心が少しずつ整理され、心が穏やかになりました。

 

すると、研修後、まるで奇跡としか思えない出来事が――。

 

先生なりにがんばってくださっていることをきちんと認め、協調していくなかに解決の道を見出そうと、私の思いが変わったからでしょうか。それまで全く学校に行けなかった息子が、月に三日程度ですが、校長室や特別教室への登校ならできるようになったのです。

 

 

親子での研修参加

 

さらに、その後、息子が自分から「ぼくもその研修受けたい」と言い始め、親子で宿泊研修を受けました。

 

 息子にとって初めての研修です。御法話を懸命に拝聴し、講師の話に耳を傾けます。

 

 人と関わることが苦手な息子は、初めは、講師から話しかけられても答えることができず、顔をこわばらせていましたが、研修の終わりには笑顔も出て、受付の方とも話せるように変わっていました。

 

 研修には祈願が含まれています。祈願書を記入する際、息子は「ぼく、嫌なことを思い出したくないんだ」と言って、なかなか書くことができず苦しんでいました。

 

 私は(そば)について励まし続け、なんとか勇気を出して書き終えた時は、すでに明け方の四時でした。

 

 そして、研修の最後には、みんなの前で、経文(きょう もん)を一人で読み上げることもできたのです。恥ずかしくて、回覧板すら持って行けなかった息子を思うと、まるで別人のようで、奇跡としか思えない立派な息子の姿でした。

 

 

心からの感謝を胸に

 

 晃は、この研修を機に、登校できる日が少しずつ増えていきました。

 

先日は、担任の先生から、「晃くんが、手をあげて自分の意見を発表したんですよ。ずいぶん明るくなって、冗談も言えるようになりました」と、うれしい連絡をいただきました。

 

多くの方に関わっていただき、私たちを支えてくださったみなさんに心から感謝しています。

 

そして何より、素晴らしい研修を授けてくださり、私たち親子に奇跡の体験を与えてくださった大川隆法総裁先生に心から感謝申し上げます。

 

不登校などで悩んでいる方に、「どんな状況であっても、信仰と努力によって、人は必ず変わることができる」と、伝えていきたいと思います。