“アスペルガー症候群”の娘の

不登校を克服

 

娘がある日、不登校に。

「人生は一冊の問題集」という教えを胸に、

不登校を克服した母娘のお話です


村瀬准子さん(仮名)(京都府)・

佳那子さん(仮名・小5)

 


この子の個性!?

 

 長女の佳那子は、赤ちゃんの頃から私が抱っこしていないと寝てくれず、毎日が大変でした。

看護師の私は、仕事を通して多くの赤ちゃんを見てきましたが、娘は、どこか他の子と違うように感じました。それでも、「この子は、他の子より、ちょっぴり個性的なだけ……」そう、自分に言い聞かせて、一生懸命娘を育てていたのです。

 

 

並外れた学習能力

 

 ところが、驚いたことに、人と違うという面は、最初に学習能力として現れたのです。言葉が出るのがとても早く、一才で話し、文字に興味を持ち始めると、短期間の間に漢字まで覚えてしまいました。また、いろいろなことを質問してきては、それをすぐに記憶するのです。

 そして、あっという間に自分で本を読めるようになりました。小学校1年生のときには、6年生レベルのものを読むことができ、さらに大人の読むような本にまで興味を示し、学校に上がる前にはインターネットも自由に使えるようになっていました。

 ただ、学習能力は高いのに、いくら教えても生活習慣が身に付かないことだけは気になっていました。それでも、学校の成績は優秀でしたので、私は、特に大きな問題があるとは考えていなかったのです。

 

 

「人生は一冊の問題集」という教え

 

 ところが、ある朝のことです。3年生になっていた佳那子が「ママ、頭が痛いよ」と言うので、その日は学校をお休みさせました。すると、次の日も今度は「お腹が痛い……」と言い、そのままずっと、登校できなくなってしまったのです。

 私は、腰を据えて、じっくりと話を聞いてみることにしました。直接の原因は、担任の先生に「早くしなさい!」と言われたこと。でも、さらに時間をかけて細かな状況をいろいろ聞くと、実は、それ以外にも、友だちとの些細なことでのトラブルが多く、いじめに近いこともされていたのです。

 そして、このころ、人にすすめられ小児精神科で診てもらうことに。結果は、その場での簡単なテストで、すぐに「アスペルガー症候群」と診断されました。ショックではありましたが、どこかにホッとした気持ちもありました。

「あなたのしつけが悪いのよ」と、いつも親の私が責められていたので、そのことがこれまでとても辛かったからです。

 私はすぐに、アスペルガー症候群について調べました。すると、コミュニケーション下手で、相手の心を読み取ることが苦手だったり、周りの空気が読めないので、マイペースになってしまうなどの傾向が――。ふり返ってみれば、娘の行動に当てはまることばかりでした。

 このとき、私の頭には幸福の科学で学んだ「人生は一冊の問題集である」という教えが浮かびました。幸福の科学では、「人生は一冊の問題集であり、それは一人ひとりが自分で努力して解かねばならないもの。そして、その問題は新たな魂修行をするためであるのだから、決してよいことばかりではない」と説かれているのです。 

「まず、私がこの子を理解していこう」

 私は、この教えをかみしめ、目の前の問題に真剣に取り組む決意をしました。

 

 

時間をかけて繰り返し練習する

 

 私は、長年の悩みでもあった娘の生活習慣の訓練を始めることにしました。

 今までは「わかるでしょ」の一言で済ませていたことを一から十まで丁寧に説明し、何度でも同じことをくり返し、教えていきました。

毎日、顔を洗って、歯を磨いて、うがいをして……と、付きっきりで促し続けなければなりません。声をかければ「そうやったなぁ」と、素直にやり始めるのですが、放っておくと、顔を洗ったとしても、そのままいつまでもボーッとしているからです。

 朝起きて、食卓に座るまでが1時間。食事を始めても、ちょっと目を離すと食べることも忘れて本を読んでいたりと、興味のある方へ、すぐに意識がそれてしまうのです。

 また、友だちとの関わり方も、母娘でシュミレーションを行いました。「やめて」と言うタイミングや、何かを断る言い方などを、私が友だちの役をして何度も練習しました。

 私は、周りの人たちにも娘のことを理解してもらうことが大事だと考え、学校にも職場にも、友人たちにも佳那子のアスペルガーのことを伝えました。

また、学校に行けない期間、娘の救いとなったのは、幸福の科学の仏法真理塾「サクセスNo.1」でした。みんなが温かく見守ってくれて、ここだけは、喜んで通うことができました。

 

 

未来への希望

 

 そんな努力を続けるなかで、娘は2カ月ほどで学校に行けるようになりました。5年生になった今、社会性の部分も、生活習慣もだいぶできるように変わりました。ここまで、2年近くかかっています。

 私にとっては、忍耐の連続で、娘に合わせることで根気を養い、自分でもずい分寛容になったと思います。あきらめないで続けることが、どんなに力となっていくのか――、本当に実感させられました。

 そして、いかにくり返しの訓練を楽しく続けられるかということが、今でも課題となっています。娘の人並み以上に優れている部分を大事に生かして、社会でお役に立てるように大きく育てていきたいと思います。